ドラムを始めてしばらくすると、まず欲しくなるのが「スネア・ドラム」だったりします。
そして、次の欲求は「カスタマイズ」だったりします。
というわけで、今回はスネアをより自分らしくするための第一歩、ヘッドについて解説いたします。
ヘッドとは表裏に張られた「皮」のこと。それをできるだけわかりやすくまとめました。
一番知りたい、曲調やジャンル別のおすすめヘッドは最終章でご紹介します!
もくじ
1.ヘッドの種類。まずは、構造&素材で5つにカテゴライズ。
2.ヘッドの種類。次は、厚さで3つにカテゴライズ。
3.忘れちゃいけない裏側のヘッド
4.どこのメーカーを選べばよいのか?
5.出したいサウンド別、おすすめヘッド。
1.ヘッドの種類。
まずは、構造&素材で5つにカテゴライズ。
一言でヘッドといっても様々な種類があってわかりづらいものです😊
なので、まずはその構造と素材をひとくくりにして、種類分けしてみます。
❶ コーテッド
コーテッド・ヘッドはその名の通り、表面にコーティングが施されています。サウンドはニュートラルで、ここから始めると他のヘッドと比較する基準になるヘッドと言って良いと思います。
触るとザラザラしていてスティックで叩いても、ブラシと呼ばれる特殊なスティックでこすっても演奏ができるという物です。音の伸び(サスティーン)が抑えられているので、初心者にも使い易い仕様です。しかし、叩くほどに表面のコーティングが剥がれてくるので、張り替え頻度が高いヘッドです。
スティックについて詳しく知りたい方はこちらでご紹介しています😊
❷クリアー
クリアー・ヘッドもその名の通り透明なヘッドです。コーテッドに比べてサスティーンが長めで、音に厚みがあります。こちらも、サウンドはどちらかというとニュートラルで、装着時の見た目も美しいです。
コーテッドよりも取り替え頻度は低くなりますが、あまり強く叩くと凹みが目立つようになります。また、(どのヘッドもそうですが)劣化するとぱかっと割れます。
❸ダブルフィルム
その名のとおり、コーテッドやクリアーが1枚のフィルムで作られているのに対して、2枚重ねで作られていますので耐久性に優れています。つまりパワーヒッターに向いています。
しかし、ある程度のパワーで叩かないとモヤっとしたピンボケサウンドになるので、使い手を選ぶドラム・ヘッドとなります。
❹センタードット
見たまんまですが、真ん中にコーティッグによるドットが入ったモデル。スティックとの接触音がかなりはっきり出ます。音も厚みがあり、はっきりしたサウンドが欲しい場合に向いていますが、繊細な音を出そうと思って弱めに叩くと、「ドン」という音よりも、コーティング面とスティックの接触音の「コツン」とか「パチッ」というような音が目立って残念なサウンドになる事もあります。
なので、演奏曲全体においてパワーヒットさせる場合にお勧めです。
❺ファイバースキン
本革のヘッドをシミュレートしたヘッド。レザーテイストな見た目がかっこいいので、最近はよく売れているとのこと。サウンドは主張の少ない印象で、メーカーサイトにも載っているとおり、確かにブラバンやマーチングに向いている印象。
クラシカルで雰囲気のある楽曲に向いているので、やはり楽曲によっての使い分をした方がベターです。
2.ヘッドの種類。
次は、厚さで3つにカテゴライズ。
ヘッドは、フィルムそのものの厚さによってもサウンドが変わります。以下が一般的な厚さの区分けです。薄いほど繊細な演奏に向いていて、厚いほどパワフルな演奏に向いています。
捉え方のコツは、標準的な厚さを基準にして、それより薄いのか厚いのかでイメージするとわかりやすいです😊
※厚さをしめす表現(名前)はおそらく最も有名なヘッドメーカーの「REMO(レモ)」のものを使用しています。
❶アンバサダー(Ambasador)=標準の厚さ
もっともニュートラルな厚さで、初心者にも扱いやすいく、前後の厚さのものに比べると、あまり気を使わずに使え、耐久性もある。強いて言えば、パワーヒッターにはあまり向かない場合も。
❷ディプロマット(Diplomat)=標準より薄いヘッド
アンバサダーよりも薄いフィルムを使ったヘッド。繊細な演奏向きのヘッド。音色は明るく、サスティーンも長め。叩いた力加減に素直で、はっきりしたサウンドが出せるが、この薄さを生かすにはある程度の技術が必要。音質は細め。耐久力は弱い。アンバサダーの次に初心者向き。
❸エンペラー(Emperor)=一番厚いもの
アンバサダーよりもフィルムの厚さがあるヘッドで、パワーヒッター向け。ディプロマットと比べると音色はくぐもった暗めの印象になるが、強いヒッティングには美しい鳴りと短めのサスティーンを聞かせてくれる。逆に弱いヒッティングではあまり良い音が期待できず、初心者には扱いづらいかもしれない。
3.忘れちゃいけない裏側のヘッド。
スネアサイド=裏側の皮(叩かない方のヘッド)
叩く側を「バター・サイド」と言います。そして裏側の叩かない側を「スネア・サイド」と言います。
何か逆のような気がしますね😊
さて、この裏側のヘッドも厚さを変えることでサウンドは大きく変わります。
叩きはしませんが、厚さによる音の印象変化は上記とほぼ同じだと思ってもらえば大丈夫です。
覚えておきたいのは、この裏側の張り具合の調整がサウンドにかなり影響します。
張り具合については、別の機会にご紹介しますが、裏側についてもドラマーとして意識をしてください。
4.どこのメーカーを選べばよいのか?
ドラムヘッドメーカーはいくつもあり、それぞれに個性がありますが、代表的なメーカーを3社ピックアップしますので、参考にしてください。
クオリティーの差はほとんどありませんので、見た目重視であるとか、好きなドラマーが使っているからなどの理由で選ぶのも楽しいです。
❶REMO(レモ)
老舗中の老舗REMO。ここの製品を買っておけば間違いないです。ヘッド選びの基準だと思っていただいて間違いありません。
所在地:アメリカ 創業:1957年
❷EVANS(エバンス)
REMOに並ぶ老舗ヘッドメーカー。REMOが安定のレジェンドだとすると、EVANSは新しくておしゃれな印象です。
所在地:アメリカ 創業:1956年
❸AQUARIAN(アクエリアン)
上の老舗2社に比べると若いメーカーですが、独自の発想を活かし様々な魅力的構造を取り入れたヘッドを発表しているので、近年とても人気のあるヘッドメーカーとなっています。
所在地:カナダ 創業:1980年
5.出したいサウンド別、おすすめヘッド。
最後に、ジャンルや好み、ご希望に合わせてどんなスネア・ヘッドを選べば良いかの疑問にお答えします。4カテゴリあるので、ご自身に一番合ったものが見つかると思います。
❶まだ初心者なので、難しい事無しで叩きやすいのが良いという方向けヘッド3選
●REMO レモ コンサートスネアヘッド コーテッドアンバサダー 14″ 114BA
初心者の方におすすめNo.1のヘッドです。
やや耐久力が低いですが、このヘッドを知っていれば他のヘッドを評価する自己基準となります。
●EVANS エヴァンス ドラムヘッド G1 コーテッド B14G1
上記同様初心者の方向けの素直なヘッドです。コーテッドで厚さも中間のものなので、あまり細か事を気にせず演奏できます。
●AQUARIAN ドラムヘッド TC14
やはりニュートラルゾーンのヘッドですので、扱いやすく技量に関係なく素直なサウンドを聴かせてくれます。初心者の方にもおすすめです😊
❷ロックやパンクを、パワフルにボコボコ叩きまくりたいという方向けヘッド3選
●Remo レモ コントロールサウンド 14″ CS-14
癖はありますが、センタードット部分にスティックを当てさえすればしっかりした音が出る、パワー系モデルです。
●EVANS エヴァンス ドラムヘッド G2 コーテッド B14G2
2枚重ねフィルム(2プライ)で、強いヒッティングに素直に答えてくれるパワーのあるドラマー向けヘッドです。シンプルなルックスも魅力。
●AQUARIAN ドラムヘッド HE14
パワーヒッター向けで、耐久性抜群!ドット部位をきちんと叩く事で、前述REMO同様スティックのバチっというヒット音が得られます。
❸わりと静かな音楽を、ドラムで奏でるように叩いてみたいという方向けヘッド3選
●REMO レモ ドラムヘッド FD-514
暖かみのあるヴィンテージテイストなサウンドなので、JAZZやクラシカルな音楽に向きますが、「いつもスネアの音が痛いなあ」と感じている方は、取り替え時が来たら試してみる価値のあるヘッドです。
●AQUARIAN ドラムヘッド JD-14 BLACK
主張の少ない優しいサウンドです。高めの音程にチューニングしてあげると、さらにヴィンテージ感溢れるサウンドになります。この見た目で?という意外感も面白いです😊
●REMO クリアーディプロマット ドラムヘッド C-14BD
上記のコーテッドよりもサスティーン(余韻の伸び具合)が長く、表面がボロけにくいヘッドです。その分、タム等との共鳴が邪魔になる場合もありますので、ミュート(余韻の伸びの制御)が必要になる場合もあります。
❹ポップスなどを気軽で軽快に叩いてみたいという方向けヘッド3選
●REMO クリアーアンバサダー ドラムヘッド C-14BA
弱め〜やや強めの叩き方に幅広く応えてくれるヘッドです。音の抜けも良く、バックビートが目立つ演奏がしやすいヘッドです。
●EVANS エヴァンス ドラムヘッド ジェネラ・ドライ B14DRY
スネア特有の「カーン」という鳴りが出にくく、乾いた感じの音が出ます。だから太鼓どうしの音が分離しやすく、アップテンポのポップスなどにおすすめです。
●AQUARIAN アクエリアン ドラムヘッド TCPD14
オールラウンダーとして知られるヘッドなので、安心して使えます。裏側のセンターにドットがコーティングされているので、表面のものより叩く場所でのギャップが少なく、音質を楽しめるヘッドです。
と、少し長くなりましたが、なるべく標準的な状態になるようにまとめてみました😊
もちろん、上記以外にも捉え方や製品の種類もたくさんありますので、この記事を一つの参考にしていただき、ヘッド選びの一つの基準にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
流れ着いて 初めて HP見させて頂きました。
勉強=参考 になります。(なるほど~と理屈が理解出来ました。)
ヘッドひとつも なかなかそんなに交換する事もありませんので・・・。
時々しかない練習時に 自分のスネアの音はこんなものなのかな~と 自分が欲しい音と少し違う様で悩んでいます。
”張り具合については、別の機会にご紹介しますが、裏側についてもドラマーとして意識をしてください。”
この部分も見させて頂けるとうれしいです。
また ”スナッピー”についても教えて頂ける事あると うれしいです。
コメントを頂き誠にありがとうございます。
お役に立てていれば大変光栄です。
張り具合やスナッピーについては、追って記事にしようと思いますが、ざっくり言いますと、打面は感触(叩いた時・リバウンドが来たときのフィーリングの良さ)。
裏面はサウンド(音質や音程)というつもりで調整すると自分のスネアの様子がつかめてくると思います。
人によって、裏面の方を高くした方が良いとか、低くした方が良いとかありますが、どちらでも大丈夫ですし、いじり倒すのが一番です。
私の場合、少しまとまった時間があるときに、音出しが可能な環境でじっくり調整しています。
スナッピーは、様々な種類があります。
私も、ノーマルサイズ~幅広。チリチリの形状のものやストレートのものなどいろいろ試しましたが、スナッピーは主張が強いので、扱いは難しく、好みの差が出るところの典型かと思います。
ただ、俯瞰した意見としては、小さい音やブラシなどを使用する場合には、スナッピーの面積は大きい方がよいです。
逆に、ポップスやロックなど、スティックオンリーなジャンルでは、面積は小さい方がよかったです。
張り具合は、「演出」としてとらえるとわかりやすいと思います。
歯切れを重視するならタイトに。ローファイのような倦怠感を演出したいならルーズ目にすると面白いです。
張りすぎても、ルーズ過ぎても、音質や粒立ちに影響するので、この辺りもいじり倒すのが面白いかと思います。
今のところこんな感じですがお役に立てれば幸いです!!